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「におい」について〜人の匂い
日本人の体臭は欧米人に比べれば極めて軽微である。自然、少しでも体臭の強い人が目立ってしまうこととなる。また強いにおいの香水をふんだんに使うことも日本では一般的でない。すなわち僅かなにおいの変化を敏感に感じ取る民族といえるかもしれない。体臭を作り出しているのは様々な皮膚および粘膜からの分泌物と常在菌が主であろう。排泄物の臭いも体臭に一役かっていることは間違いない。さらには消化管の入り口、すなわち口臭もその人のにおいを修飾している。入浴洗浄を行わない方ではその臭いが蓄積、増強されるのは当然である。ま... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 15 / コメント 4 |
2007/04/03 18:52 |
「におい」について〜パヒュームのこと
「パヒューム」という映画を観たことを前回お伝えした。主人公には生まれつき体臭が無い。不運なことに生後すぐに母親に捨てられ、他人から疎んじられ、攻撃を受ける。原作をまだ読んでいないのだが、これを引用した須賀敦子さんの「ミラノ 霧の風景」での記載によれば、主人公はネコの糞と、かびたチーズと、腐敗した魚のはらわたで体臭を作り出し、やっと人々が彼の存在に異常な反応を示さなくなり、小さい子が彼に平気で抱かれたりするようになる。これは物語の表現ではあるが、つらつらと考えをめぐらせて見ると、体臭とはその存在に... ...続きを見る |
2007/03/23 12:26 |
ミラノとパヒューム
昨年の秋サンディエゴの国際毛髪外科学会に出席した。その前の年にはシドニーで行われ、キューバ音楽との出会いについてこのブログにも文章を書いたことを思い出す。それはシドニーで体験したすばらしき符号の組み合わせであった。ブエナビスタ、ラッフルズホテル、村上龍。 学会期間中のグローバルミーティング(各国毛髪学会の代表の会議のよなもの)でイタリア毛髪外科学会の会長と話す機会があった。2008年は彼の主催の元、ミラノで学会を開くのでぜひ参加してくれという。セールストークそのものであろうが、ミラノは未だ訪れ... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 10 / コメント 0 |
2007/03/18 23:10 |
HUMAN?不満?
昨年7月念願のクリニック移転を終えた。思い起こせば土地探しから足かけ3年、随分と気の長い引越しを行った訳だ。引越し先は別府の扇山の麓、鶴見岳が後ろにそびえるすがすがしい好立地。別府インターチェンジも目の前で、アクセス極めて良好。土地も広く、建物もかなり凝った造りで、自己満足度は高いと言える。時間をかけただけあって、やっと満足、落ち着いて診療に励める条件が揃ったと言うこと。こんなにいい条件がそろってしまうと、あれが無い、これが無い、こんなことでは仕事が出来ないと不平不満が言えなくなってくる。人間は... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 15 / コメント 0 |
2007/01/15 19:30 |
他人の目、我関せず〜にきび・脱毛症・わきが・多汗症
人は皆自分の身体的イメージ(ボディーイメージ)を持っています。ところが自分の外観は,自分より他のひとからの方が全体が見えたり、あるいは自分で見えないところも見えてしまうことがあります。自分の事は自分が一番よく知っているという当たり前の事が、実は当たり前でもないという矛盾があるわけです。 しかし大人の場合はかなり確立したイメージが自分の中にでき上がっていますので、他のひとからどう見えようと,ある程度受け入れてしまう精神的強さがあるのが普通です。ところが思春期の子供たちの場合は,精神的にもまだ不安... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 69 / コメント 0 |
2006/10/02 00:10 |
「わきが」と「わき毛」
「わきが」は医学名で腋臭症(えきしゅうしょう)と言います。腋は脇の意味です。わき毛に付属するアポクリン汗腺から出る汗が原因です。この汗そのものと毛穴に住む細菌が汗を分解することでにおいが強くなります。遺伝性もあります。汗腺にはもう一つエクリン汗腺があり、こちらの方は自律神経支配で体の広い範囲に分布し、暑い時の体温調節や緊張したときにどっと出てくるのは誰しも経験があることと思います。冷や汗もこちらですね。一方わきがのアポクリン汗腺は思春期以降ホルモンの働きで発達します。脇の下以外にも耳の穴、乳首周... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 41 / コメント 1 |
2006/04/07 15:12 |
プロペシアとロゲイン
本日付けの日経新聞に飲む育毛剤プロペシアの話題が載っていました。東京医大坪井教授の明解な解説が付いており、この記事を読んでそろそろ始めようかと考えられた方も多い事でしょう。実際プロペシア内服でほとんどの方が男性型脱毛症の進行を遅らせる効果を得られますが、もう一つ世界的に有名な育毛成分にミノキシジルがあるのをご存じの方も多いはずです。こちらは日本ではリアップの名で有名ですが、アメリカではロゲインの商品名で有効成分ミノキシジルの濃度が5倍入ったものが売られています。さてプロペシアとロゲインではどちら... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 23 / コメント 7 |
2006/03/12 15:52 |
私は気楽な毛の研究者
第24回日本臨床皮膚外科学会のシンポジウムで「毛包〜その再生機構と臨床応用〜」というテーマで講演してきました。私以外のシンポジストはJTEC とBCSという日本では皮膚再生医療の代表と言える企業の方々で、培養皮膚の基礎から臨床を知り尽くした上で一般臨床医へ如何に供給するかに取り組んでおられ、発表の中では厚生労働省他役所との長い緻密な戦い(?)も垣間見せていただきました。私の発表は毛根の鞘の部分に当たる外毛根鞘細胞を培養して増やし、培養表皮と同じように火傷や皮膚潰瘍の治療に使えることをお見せし、将... ...続きを見る |
2006/03/01 11:37 |
プロペシア広告の謎
先日名古屋でプロペシアに関する講演を行ってきた。 内容は「男性型脱毛症の治療戦略」という表題でいささか大仰に過ぎたかもしれないと反省している。毛の生物学的成り立ちから男性型脱毛の病理、薬物治療、外科治療にいたるまで広範にわたるので、聞いていただいた方々には焦点のぼやけた講演と思われたかもしれない。それでも日本でやっとグローバルスタンダードのプロペシアの内服治療が解禁になり、男性型脱毛症の方にとって大きな福音になったことは伝わったものと信じている。 日本では昨年12月14日に発売だからすでに2... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 28 / コメント 0 |
2006/02/27 18:34 |
スローエイジングのすすめ
近頃アンチエイジングと言う言葉をよく耳にするようになった。ある美容形成外科の先生は5、6年も前からこれからはアンチエイジングの時代だ、皮膚の美容だけではなく精神的にも肉体的にも老化を防ぐ予防医学や若返り医療が重要になってくるとしきりに話しておられた。そして今まさにアンチエイジング花盛りで、あらゆる分野からアンチエイジング、抗老化と言ううたい文句の商品、サプリが登場している。医療の世界でも小泉改革で保険診療が抑制され、これからは自由診療にシフトしなくてはと多くの施設が美容と抗老化を掲げはじめている... ...続きを見る ブログ気持玉 0 / トラックバック 11 / コメント 0 |
2006/02/19 20:14 |
映画『SAYURI』にみる日本
映画『SAYURI』を観た。少女が置き屋に売られ芸者として生きて行く数奇な運命を描いた作品だ。主役のチャン・ツィイーは美しかった。渡辺謙も気持ちを抑えた日本男児を好演していた。しかしなんといってもチャン・ツィイーの演ずるひたむきな想いを抱くSayuriに惹かれる。昭和初期の東京を舞台に、英語時々日本語を交えてストーリーが進む。この時代の日本女性が、無論男性もだが、黒髪であった事が印象的だ。主役の芸者は中国人が演じ、言葉が英語で心象風景や事件への反応も少し日本的感覚からズレがあるように思える。この... ...続きを見る |
2006/01/24 22:41 |
飲む育毛剤?プロペシアの事
昨年12月14日やっとの事で飲む毛はえ薬プロペシアが発売されました。欧米では8年も前から処方薬として登場し今や男性型脱毛症(若はげ、薄毛)治療のスタンダードとなっている薬です。アメリカで医薬品が開発されてから基礎実験、臨床試験が行なわれ、FDA(アメリカ食品衛生局、日本の厚生労働省に当たる)の認可を受けて市場に登場するまでの期間は日本に比べると驚く程スピーディーですね。数年前から日本でも海外で実績のある薬剤に関しては国内の臨床試験をかなり端折って市場に出てくるようになりました。それでもこの遅さ。... ...続きを見る |
2006/01/07 15:51 |
『博士の愛した数式』と本屋大賞
小さい頃から私は読書が嫌いだった。小学校に上がってからもみんなが漫画本を読んでいるので仕方なく自分も読むと言うくらいのものであった。ましてや字だけしか書いていない本などはまったく対象外で、テレビばかり見ていた記憶がある。もちろんそんな私でもいくつかの絵本や冒険小説の記憶は残っているのだが。そんな私が高校時代一大奮起して読んだ本がロマン・ローランのジャン・クリストフである。文庫本の厚いもので4冊、苦境に追い込まれながら再生を試みる、ベートーベンの生涯を想起させるような物語に夢中になった。大学時代に... ...続きを見る |
2006/01/03 21:59 |
キューバ音楽
世の中には妙に符合に導かれて行動が決まっていくことがある。 先日、国際毛髪外科学会に出席するためシドニーを訪れた。脱毛症の治療のみを研究する極めて専門性の高い学会なのだが実はこれが私にとっても大きな専門分野となっており、また長年いかに患者さんの気持ちに沿って治療していくかを悩み続けている関心事でもある。脱毛はアンチエージングの中の一つの中心的課題であるが、いまだ社会的認知度は低い。 シドニーを訪れるのはこれが初めてで、学会場に近いという理由から市内中心のスイスホテルに滞在した。空港からホ... ...続きを見る |
2005/11/01 16:09 |
毛髪外科の歴史
毛髪外科という言葉はあまり聞きなれない方も多いと思いますが、簡単に言えば男性型脱毛や女性のびまん性脱毛に対して患者さん本人の残っている毛を利用して治療する外科ということになります。 自毛植毛とか医学植毛という言葉も良く使われます。 ...続きを見る |
2005/11/01 12:52 |